精神科に初めて行った時のことを覚えている。
ボロボロ泣き崩れて涙で視界も見えなくて、受付の人ともしっかりしゃべることができないほどだった。ワンワン泣いているのに、待合室の人はしっかり背筋を伸ばして前しか向いていない。自分のことを気にする人はいなかったので楽だった。
受付に入るとめちゃくちゃ目の細いおじさん(医師)が出てきた。目が細いので目が合わない。それが楽だった。ずっと笑いかけてくれてた。
不眠とか抑うつ的な項目に〇をつけたので何に困ってる?と聞かれた。抑うつもあるが思考ができない(ブレインフォグみたいな感じですね)のが一番困っていると答えた。
学歴、生活歴、家族歴、彼氏はいるか等々。
精神科っぽい質問だなと思った。今まで小児科内科で一切聞かれたことがなかったので。
学校では血液検査などの身体診察もすると聞いていたので全くしなくてびっくりした。クリニックだからかな?診察室には体重計も置いてあってああ、摂食障害の人とかが使うのかなみたいに勝手に想像した。
面白かったのがその後、忘れ物はあるかとか遅刻するかとかミスはするかみたいなどんどん方向性が発達障害の方向に行ってああ、発達障害疑われてるんだろうなって気づいた。
最初はパニック障害とかうつとか人格障害とかあらゆる可能性を探っているんだろうなって感じから徐々に。気づいたら発達障害の話になっていてびっくりした。これがプロかって思ったね。
多分適応障害あたりって言われると思っていたからあ、やっぱ発達障害かって納得した気分になったのも覚えている。
その後テストを受けた。
心理士の人が目の前にいながらひたすらカリカリやっているんだけど、私はテストを解くときに好きなとこからやるのでマークミスや解き忘れが多い。
○○さん、こことここを書いてくださいと指摘されすぎてみじめになった。
その後待合室でしばらく待って(学校の課題やってた)○○さんどうぞーと呼ばれ中に入ると元気になる薬処方するからねって言われた。(元気になる薬って危ない薬みたいだな)
そして大人の発達障害という本を指しながらADHDですねと言われた。
おいおいおい
頭が真っ白になった。おいおいおい
まあでも個性だから。
先生はそういった。
個性?個性?個性?
個性という言葉が様々なフォント、色で表示される。
個性。
個性で苦しむ社会って何なんだろう。